VFLEX ユーザーマニュアル

▶ VFELX製品概要
【VFLEXとは】
「VFLEX(ヴィーフレックス)」とは、「出力電圧を自分で設定でき、コネクタも取り替えられるトリガーケーブル」です。

1. VFLEX本体
VFLEXは、出力電圧の設定を保存する不揮発性メモリを内蔵した、非常に小さなデバイスです。片方にUSB-Cポート、もう片方に専用コネクタ用のポートがあります。
2. 出力電圧を書き込む方法
スマートフォンまたはパソコンとVFLEX本体をUSB-Cケーブルで接続し、任意の出力電圧を書き込みます。
(Wi-Fi、BLE、Bluetoothなどのワイヤレス接続では通信できません)
- Androidスマホ:USB-C & USB-Cケーブルと専用アプリを使います。
- iPhone15以降:USB-C & USB-Cケーブルと専用アプリを使います。
- iPhone14以前:ライトニング & USB-Cケーブルと専用アプリを使います。
- パソコン(Windows/Mac):USB-C & USB-Cケーブルや、USB-A & USB-Cケーブルを使い、ChromeもしくはEdgeブラウザから設定します。
3. 設定可能な出力電圧
- 最大50V / 5Aまで
- 実際に設定可能な出力電圧は、使用する電源によって異なります。一般的には5V、9V、12V、15V、20Vなどの場合があります。
- PPS (Programmable Power Supply)と呼ばれるUSB PDの規格に準拠した電源を使用する場合は、5~11Vの間の任意の出力電圧がサポートされるため、7.5Vや9.8Vなどの設定が可能となります。

4. 専用コネクタの種類
専用コネクタを取り替えることで、様々なデバイスの電源入力端子にVFLEXを接続できます。
- タイプ A (センタープラス):内径 1.35mm、外径 3.5mm、差込長 10.0mm
- タイプ B (センタープラス):内径 2.1mm、外径 5.5mm、差込長 12.5mm
- タイプ C (センタープラス):内径 2.5mm、外径 5.5mm、差込長 10.0mm
- タイプ D (センタープラス):内径 1.7mm、外径 4.0mm、差込長 10.0mm
- タイプ V (センタープラス):内径 1.1mm、外径 3.5mm、差込長 10.0mm

- タイプ E (センタープラス):内径 5.0mm、外径 7.4mm
- タイプ F (センタープラス):内径 3.0mm、外径 4.5mm
- タイプ A (センターマイナス):内径 1.35mm、外径 3.5mm
- タイプ B (センターマイナス):内径 2.1mm、外径 5.5mm

- DYI用:レバー式コネクタ(ワンタッチコネクタ)

※それぞれのコネクタには、判別用にアルファベットの刻印があります。センタープラスは白、センターマイナスは赤の端子です。
※コネクタ各種は「スターターキット」でのセット販売の他に、単品の販売も行っています。
5. データシート
データシート(PDF版)はこちらからダウンロードできます。
▶ 安全上のご注意

- USB PD規格に対する知識、デバイスが必要としている電圧・電流量・極性などの情報を確認する必要があるため、VFLEXの利用には電気的な知識が必要となります。
- ご使用の際は接続するデバイスの動作電圧と極性をご確認ください。VFLEXに誤った電圧を設定したり、タイプや極性が間違ったコネクタを使用すると、デバイスを破損する可能性があります。
- 実際に供給できる最大電力や電圧は、電源供給側(モバイルバッテリーや電源タップなど)に依存します。詳しくは使用する電源の仕様をご確認ください。
- USB-Cケーブルの許容電流を超えて使用した場合、ケーブルが発熱し、最悪破損や事故に繋がる可能性がございます。安全に配慮し、適切なUSB-Cケーブルを選定してください。
- 使用電力をよくご確認の上、安全に配慮してご使用ください。
- VFLEXを用いた破損や事故について、メーカー及び販売店は一切の責任を負いません。電源および接続先のデバイスの仕様をよくご確認の上、自己責任でご利用ください。
▶ VFLEXの初期設定
【必要なもの】
- VFLEX本体
- USB-C ケーブル:電源をVFLEXへ接続するケーブルです。VFLEX側はUSB-C、もう片方は電源に応じたタイプ(USB-AやUSB-Cなど)にします。
- 電源:モバイルバッテリーやUSBポートのある電源タップなどを使います。
- スマートフォン(AndroidもしくはiPhone)、もしくはパソコン(ChromeかEdgeがインストールされているWindowsかMac):VFLEXの出力電圧設定に使用します。
手順① VFLEXアプリを起動
VFLEXと有線接続する予定の端末で、VFLEXアプリを起動します。
- Androidスマホ:Androidアプリをインストールして、起動
- iPhone:iOS用アプリをインストールして、起動
- パソコン:ChromeかEdgeで、https://vflex.app にアクセス

手順② VFLEXを端末に接続
USB-CケーブルをVFLEXのUSB-Cポートに接続します。

ケーブルの反対側を端末(スマホやパソコン)に接続します。

接続されると、端末のアプリの左上に「● CONNECTED」と表示され、現在VFLEXに設定されている出力電圧が表示されます(初期設定は5Vです)。
手順③ 出力電圧をVFLEXに書き込む
- アプリ上で「Modify」をクリック
- VFLEXから出力したい電圧を入力。(必要な電圧は接続する予定のデバイスを確認して下さい)
- 「Save」をクリックして保存すると、VFLEX本体に出力電圧が保存されます。保存された出力電圧は、VFLEXの電源がオフになっても記憶されます。

準備完了!
出力電圧をVFLEXに書き込めたら、以下の手順で使用を開始します。
- 端末からVFLEXを取り外す
- VFLEXのUSB-Cポート側を電源(モバイルバッテリーやUSBポートのある電源タップなど)に接続
- 専用アダプターでVFLEXとデバイスを接続
・VFLEX本体とコネクタにある「▼▲▼▲▼」のロゴが両方とも見えるようにします。・コネクタの太い楕円の部分が見えなくなるまで奥に差し込みます。

※設定通りの電圧が出力されている場合、VFLEX本体のLEDは緑に点灯します。
▶ VFLEXアプリの機能
▶ VFLEXファームウェアの更新

VFLEXはファームウェアを手動で更新できる設計になっています。これは日々進化するUSB-C規格に対応し、様々なUSB-CデバイスでVFLEXを使えるようにするためです。ファームウェアアップデートによって、VFLEXの新規ユーザーも既存ユーザーも、同じ機能が使えるようになります。
iOSの制約により、ファームウェアの更新はWindows、Mac、Androidデバイスからのみ可能です。VFLEXをデバイスにUSB-Cケーブルで接続し、以下のURLをChromeブラウザで開いて下さい。
https://vflex.app/tools/firmware
▶ デバイス情報メモ機能「インベントリ」

VFLEXを接続するデバイスが要求する電圧やコネクタの種類、VFLEXに接続するバッテリーの規格を毎回チェックする手間を省くため、お手元のデバイスの情報をメモする「インベントリ機能」があります。アプリの「Inventory」タブから、必要な情報を入力して保存して下さい。

給電デバイスをメモする際には、VFLEXが給電デバイスの規格を読み取る「スキャンモード」も利用できます。これはPDに対応している給電デバイスからVFLEXがPower Delivery Objects (PDO)方式を使って給電能力を読み取る機能です。
給電デバイスのポート数を入力したら、「Scan Port x」のボタンを押して、画面上の指示に従って下さい。

インベントリに接続先デバイスの情報が保存してあると、VFLEX本体への出力電圧設定画面でデータを呼び出す事ができます。また、必要なコネクタの種類も表示されます。

VFLEX本体への出力電圧設定画面で給電デバイスと接続先デバイスの両方のデータを呼び出すと、組み合わせに互換性があるかどうか(接続先デバイスが要求する電圧を給電デバイスが供給できるかどうか)をアプリが自動的にチェックします。
▶ VFLEX関連ライブラリ
VFLEXを安心してお使い頂けるよう、VFLEX関連のソースコードは以下のサイトにて公開されています。
▶ VFLEX LEDステータスランプ解説
白(点灯):デバイス起動中

VFLEXが最初に通電した際は、LEDは白(薄い水色)に点灯します。通常、起動直後のごく短時間のみ、この状態となります。
白(遅い点滅):ファームウェア更新中
VFLEXのファームウェア更新時にはLEDが白く点滅します。
青(点灯):USBデータ通信中
USBデータで通信を行っている場合、VFLEXのLEDは青に点灯します。設定を書き込むために端末(スマホやパソコン)にVFLEXを接続している際、この色が点灯します。
青(点滅):設定データ受信
設定データがVFLEXに正常に書き込まれた際、LEDは青色に点滅します。
緑(点灯):設定された電圧で出力中
VFLEXが電源に正常に接続され、設定された電圧で出力されている(電源とのネゴシエーションが正常に行われ、電圧が許容範囲内である)ことを示しています。
※設定画面で「LED Always On(LED常時点灯)」がオフになっていて、VFLEXからの電源出力に異常がない場合、緑LEDは消灯します。
赤(点灯):電圧が許容範囲外
電源とのネゴシエーションが正常に行われたものの、電圧が許容範囲外となっています。
※この電圧許容範囲はVFELXへの出力電圧設定時に自動で計算されます。
(将来的には設定画面で接続デバイスを選択すると、電圧許容範囲が特定される機能も実装される予定です)
赤(遅い点滅):電源とのネゴシエーションに失敗
VFLEXに保存された出力電圧が電源側でサポートされていません。
赤(早い点滅):eMarkerケーブルのエラー
VFLEXは接続されているUSB-Cケーブルに関するエラーを検出しています。20V以上の出力電圧がVFLEXに設定されていて、より電圧容量が大きいUSB-Cケーブルが必要な場合などが該当します。
▶ USB-Cケーブルの選び方
▶ eMarker(イーマーカー)とは
eMarkerとはUSB-Cケーブルに内蔵されている小さなチップで、接続されたデバイスへUSB-Cケーブルの仕様を共有します。チップの中には以下の情報が格納されています。
- 最大電力供給能力(ワット)
- 最大電流定格(アンペア)
- データ転送速度
- ケーブル長と抵抗値
- 製造元情報
eMarkerはケーブル間のデジタルハンドシェイクとして機能し、安全かつ最適なパフォーマンスを保証します。eMarker搭載ケーブルが重要な理由は以下の通りです。
-
安全性
eMarkerは、ケーブルの電力キャパシティを共有することで、過電流状態を防止します。適切なeMarker識別が行われていない場合、機器はケーブルが安全に処理できる電力を超える電力を引き込もうとし、過熱や火災の危険につながる可能性があります。
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パフォーマンス
eMarkerがデバイスの動作を最適なレベルに保ち、高速充電と高速データ転送を実現しまs。eMarkerのないケーブルを使用すると、デバイスが高速充電に対応していても充電速度が制限される場合があります。
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互換性
最新のデバイスは、ケーブルの性能を判断するためにeMarker情報に依存しています。必要なときにeMarker非対応ケーブルを使用してしまうと、以下の問題が発生する可能性があります。
- 充電速度の低下(60W以上ではなく15Wまたは18Wに制限される)
- データ転送速度の低下
- デバイスの互換性に関する警告またはエラー
- ビデオ出力などの一部の機能が使用できなくなる
▶ USB-CケーブルにeMarker搭載が必要なケース
以下のケースでは、VFLEXと給電デバイスを接続するUSB-CケーブルにeMarkerが搭載されている必要があります。
【給電規格でeMarker搭載が必要になるケース】
-
60ワット超
3アンペア(20Vで60ワット)を超えるの定格のUSB-Cケーブルには、eMarkerチップが搭載されている必要があります。 -
高出力充電
60ワットを超えるUSB Power Delivery(PD)をサポートするケーブルは、より高い電力レベルを安全にネゴシエートするためにeMarkerの搭載が必要です。
【データ転送規格でeMarker搭載が必要になるケース】
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USB 3.1 Gen 2以降
10 Gbps以上の転送速度がサポートされているUSB-Cケーブルには、eMarkerチップが搭載されている必要があります。 -
USB4
USB4ケーブルにはeMarkerの搭載が必要です。 -
Thunderbolt 3/4
Thunderboltの認証を受けているすべてのケーブルにはeMarkerの搭載が必要です。
【ケーブルの長さでeMarkerが必要になるケース】
-
3メートルを超えるパッシブケーブル:
フルスピード対応の長尺ケーブルは、信号劣化を補償するためにeMarkerを必要とします。
注:定格電流が3アンペア以下(最大60ワット)で、標準的なデータ速度(USB 2.0または480Mbps)の基本的なUSB-CケーブルにはeMarkerは必要ありません。
▶ eMarkerが搭載されているか確認する方法
お手元のUSB-CケーブルにeMarkerが搭載されているかどうかを確認するには、いくつかの方法があります。
【ケーブルやパッケージを確認する】
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電力定格を確認する
「5アンペア」「100ワット」「240ワット」と表示されているケーブルにはeMarkerが搭載されています。 -
パッケージの「eMarker搭載」を確認する
パッケージに「eMarker(eマーカー)搭載」と明記されている場合があります。
【USBテスター(チェッカー)を使う】
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USB-Cケーブルテスター
ケーブルの定格、eMarkerの有無、ピン配置を表示する専用機器を使います。 -
USBパワーメーター
AVHzY CT-3やChargerLAB POWER-Zなど、eMarkerデータを読み取って表示する機器を使用します。 -
USB-Cアダプター付きマルチメーター
導通と基本的なケーブル機能を確認できます。
▶ USB-Cケーブルの選び方まとめ
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ケーブルの定格をデバイスが必要としている出力に合わせる
例えば、高出力を必要とするノートパソコンには、5A/100W以上のケーブルを使用してください。
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USB-IF認証のUSB-Cケーブルを使う
品質と安全性を確保するために、USB-IF認証を取得しているケーブルを使用して下さい。
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極端に安価なUSB-Cケーブルは使わない
極端に安価なケーブルはeMarker認証の有無や定格を偽って表示している場合があります。
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適切な長さのケーブルを使う
高出力・高速データ転送時は、なるべく短いケーブルの方がパフォーマンスが向上します。
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ケーブルをテストする
たくさんのUSB-Cケーブルを使う場合は、ケーブルテスターの購入及び使用をご検討下さい。
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ケーブルをラベリングする
パッケージを捨てる前に、ケーブルに定格やeMarkerの有無をメモして下さい。
▶ FAQ(よくある質問)
▶ 20V超の出力電圧を設定する
VFLEXに20Vを超える出力電圧を設定した場合、電源からその電圧を取り出すには以下の条件をすべて満たしている必要があります。
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USB-CケーブルにeMarkerが搭載されている
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電源側のUSBポートがUSB PDのEPR (Extended Power Range)をサポートしている
VFLEXの「スキャンモード」で電源側のUSBポートの規格を確認できます。
なお、0.1V単位で設定するにはEPR AVS(Adjustable Voltage Supply)のサポートが必要です。